No.061 ダークアイロスト
フュージョン怪獣を取り巻く戦いが終わり平和な宇宙に眠っていた数々のデータ。ゼットルギエルの遺産を今、解き明かす時——。
今回は新たなフュージョン怪獣を紹介しつつ、風属性の持つ隠密性に着目していく。これまではデモンギラス、ノイズドギラーと攻撃的な面を強調した怪獣も多かったが、ゼットルギエルはそれ以外の部分にも興味を持ち研究を進めていた。
前回との関連性は低いものの、これまで発見されたデータに基づいて推察してきたゼットルギエルの計画にも絡んでいるので是非目を通して貰いたい。
それでは今回解説するフュージョン怪獣をお見せしよう。
宇宙鳥人アイロス星人と闇の巨人ダークファウストが融合した姿・ダークアイロスト。ウルトラ戦士の必殺技にも耐えた防御力と闇に溶ける如き回避力が自慢のフュージョン怪獣だ。2体の素材が噛み合った要因は不明。風と闇の織り成す能力が風属性の持つ隠密性を強めた例としてデータが残されたのかもしれない。
ダークアイロストは風属性特有の俊敏性は持ちつつも劇的な攻撃力を持ってはいない。闇の能力が風属性の性質を得て回避力に特化したのだ。光に対して生まれ常にそこにある影というのは強弱問わず常に何処かで吹く風に通じるものがある。その様に噛み合い顕現した風属性怪獣のもう1つの側面を研究する上で生み出されたと考えれば一見共通性の低い怪獣同士のフュージョンにも頷ける。
そしてその風属性の「静」に目を付けた理由だが、これも他星及び別宇宙侵略の為の侵入、偵察、工作といった目的に適していたからであろう。誰にもバレず悟られずに入り込み隠密行動での活躍を期待され生まれたのがダークアイロストと考えられる。
専門ではないが対怪獣戦闘においても持ち前の防御・素早さで能力を発揮出来る。数ターン特殊なフィールドを張り風属性の能力を微上昇させるスキルも重要だ(これについては他の風属性怪獣に近いものを感じる)。また、アイロス星人譲りの防御力を更に解放、一時的に敵の必殺技を無効化する術も備えている。自身の身を守る力だけでなく味方をサポートし戦いを有利に運ぶのも魅力の内だ。
必殺技はジャビロームフィールド。赤黒い闇のオーラを戦場に広げ敵全体にダメージを与える。威力こそ低いが敵全体の能力を弱める効果があり、場合によっては状態異常で体力を削る。その哀愁のある姿に秘められた闇を存分に現した能力だ。
アイロス星人は戦闘前から策略を巡らせ地球侵略を計った宇宙人だ。一説では我々のよく知る姿はアイロス星人の尖兵であるとも言われ、その後のデータも少なくやや謎に包まれた存在でもある。
ウルトラヒーローシリーズN3 ウルトラマンネクサス ダークファウスト
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ダークファウストは死者の体を依代に何度もウルトラマンネクサスと戦ったウルティノイド。ダークアイロストが背負う悲哀な雰囲気はファウストの悲劇性をも引き継いだ為かもしれない。
今回の報告は以上となる。
次回も過去の事例を交えながら風属性怪獣について解説していくので、今回の内容を覚えておいて貰えると幸いである。
以上