No.064 メルバジリス
フュージョン怪獣を取り巻く戦いが終わり平和な宇宙に眠っていた数々のデータ。ゼットルギエルの遺産を今、解き明かす時——。
今回からは宇宙戦闘、超長距離航空能力に特化したフュージョン怪獣を紹介していく。複数の怪獣を用いて惑星侵略を進めると共に単体で侵攻が可能な怪獣も実戦投入する事でより効率的に広範囲に自身の存在を知らしめる。そういった目的から生まれた怪獣達だ(今後は単騎侵攻怪獣という呼称も使用する)。ガピヤボリック、バラバックル星人はその前段階として提案されたというのも既に前回書いている。時間があれば合わせて目を通して欲しい。
最初に発見されたのは超古代竜メルバと骨翼超獣バジリスのフュージョン怪獣・メルバジリスのデータだった。実際に宇宙空間で戦闘をしたバジリスはともかく、メルバとの融合で強い宇宙適性を得た理由は不明。しかし戦闘力については納得の1体だ。
バジリスは赤い球の影響で生まれた為宇宙出身ではないものの宇宙戦闘は得意な様子であった。メルバについては地球内とはいえ覚醒直後に海を越える大移動を果たしたタフな怪獣でもある。この2体の長所を合わせる事で単騎侵攻怪獣にしようという魂胆だったのだろう。双方飛行能力に加え鋭利な体を持っているという共通点もあり相性は良い。こういった融合する上で都合が良い共通点があると、個々の長所が重ならなくとも両立したまま強化が出来るという証明になり得るデータでもある訳だ。とは言っても実際にフュージョン怪獣として実用されなかったのが惜しい例でもある。敵の戦力ながら実現出来なかった事に嘆くというのは勝者側の贅沢な所業であろうか。
戦闘では超が付く程のアタッカー。他の数値は平均かそれ以下になってしまったのも実用化が見送られた理由かもしれない(余計なフォローかもしれないが、この体力の数値は戦闘時の体力に関するものであって長距離移動における能力とは無関係である)。怪獣相手では数回の攻撃で優位に立てる強者だ。通常攻撃に風属性を付与するスキルも持っている。炎属性の攻撃スキルとして口から放つ光球の使用が可能。単なる高火力怪獣ではなく属性の使い分けもある程度出来るのもポイントだ。
必殺技は赤熱化させた両腕の鎌から放つバルバリックスライサー。高熱の鎌で直接切り裂くスタイルと三日月状の光波で攻撃するスタイルが存在する。前者はダメージと命中率の上昇補正、後者は攻撃範囲が大幅に広がるという利点があり、使い分けで命運が決まると言ったところだ。
メルバは超古代文明を滅ぼしたと言われている怪獣の1体。近年確認された事例は少ないが、とある惑星では多く生息しているとか。調査に行きたいが惑星自体の情報が流れて来ずもどかしい。
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バジリスは少年のイメージの具現化によって誕生したという怪獣だ。合体怪獣の体から召喚されたにしては十分過ぎる戦力を持っており、色々と有意義な研究が出来そうな1体と言える。
報告は以上。
次回も宇宙適性を持った単騎侵攻怪獣を紹介する。2体目は特に強力な種を素材にしたフュージョン怪獣の記録だ。繰り返しになるが目を通して貰えると幸いである。
以上