No.068 ヘルズメカザム
フュージョン怪獣を取り巻く戦いが終わり平和な宇宙に眠っていた数々のデータ。ゼットルギエルの遺産を今、解き明かす時——。
前回に引き続き霊属性のフュージョン怪獣を解説する。これまで防御面には不安が多かった霊属性だが、あくまで融合が実現した怪獣に限った話だという説が浮上してきた。今回も過去の傾向を覆すデータとなっている。
そしてこれも前回出た話だが、フュージョン怪獣のデータについて公開方法を変更する事が決まった。この場を借りて発見、修復されたデータを全て公開する予定だったが、良からぬ者に未公開データまで奪われる危険性を加味し、より閉鎖的な範囲において情報共有をすべきであるという上層部の判断だ。
報告者本人として残念である一方、上層部がフュージョン怪獣を重要視しての判断でもあるとの事なのでそれについては肯定的に見ている。更にはこれを機に未掲載データの公開についても検討中だ。悪い事ばかりではない。
それでは本題に移る。
今回は侵略変形メカヘルズキングと暗黒機刃メカザムのフュージョン怪獣・ヘルズメカザムの紹介だ。
どちらかと言えば機械要素が強く鋼属性になり得る組み合わせだが、地球人類によって改造復活を遂げたメカと暗黒の皇帝の復活装置として放たれた者と考えれば両者を繋ぐキーワードは「復活」。フュージョンによって蘇った亡霊と言えるのかもしれない。
エンマレンキが発見された事で崩れた霊属性の傾向だったが、ヘルズメカザムのデータも耐久性の低さという法則を否定する事例となった。ゼットルギエルが属性毎の検証の為に敢えて防御力の高いデータを用意していたのかは不明だが、次回以降載せるデータも踏まえてから総括しよう。
戦闘においては高い攻撃力を持ちつつも防御力に優れた数値になっている。数値化された戦闘力を見るに上級怪獣という枠に入るが、体力と素早さは平均以下の為鉄壁とまではいかない。それを補うスキルとして、発動後数ターン敵からのダメージを抑える能力を持っている。通常攻撃時には元の霊属性に代わり、鋼又は斬属性を付与させる事も可能だ。ずば抜けた能力は無いものの堅実かつ多彩な戦法でその強さを見せてくれるだろう。
必殺技は腹部から漏れる炎を纏い体当たりをするリターンズフレア。炎属性の攻撃とされ、使用後は反動ダメージもあるが攻撃対象以外の敵全員にもダメージを与える効果がある。炎が吐き出される腹部の穴は地獄、永遠の闇といった空間に繋がっているという噂だが真相は不明。謎めいた機械仕掛けの亡霊。果たして融合を果たした時は我々に味方してくれるだろうか…
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ヘルズキングは多くのメカ系怪獣と対峙したウルトラマンコスモスと戦った侵略ロボである。後に人類が制御出来る兵器とした改造ヘルズキングも実用失敗。他星の技術を好きに出来るという思い込みも文明特有の傲りなのだろうか。
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メカザムの正体は倒されたエンペラ星人復活の為に作られていた皇帝復活装置ゴーストリバース。影武者ロボという異名もあった様だが実際にはメビウスとの友情のお陰で最悪の事態は阻止された。
今回はこれで報告終了。
次回含め残り2回となってしまったが、遠くない未来様々なフュージョン怪獣の詳細をお伝え出来る様尽力するので続報を待っていて欲しい。
以上