練り消しの話。
轟鬼描いてます pic.twitter.com/qpSnidESJO
— ガルシア@複眼とベルト描き込むマン (@garcia1053) January 13, 2019
現在鉛筆絵で平成ライダー20作を行脚中。折り返し段階のガルシアです。
行脚といっても思い付いた時点で描いてた絵も一部含めている上に、ドライブ枠が3号になっている辺り20作から1人ずつという感覚が薄いかもしれませんが
今年は恐らく8月まで鉛筆ライダーがメインになるのでまたよろしくお願いします。
で、今回はそれにちなんだ(?)内容なんですが、これまで意外と踏み込んでなかった「練り消し」の存在を取り上げてみようと思います。
天ッ才物理学者の桐生戦兎が変身した仮面ライダービルドラビットラビットフォームとタンクタンクフォームを鉛筆で描いたのでどうぞよろしくお願いします。 #仮面ライダービルド pic.twitter.com/2mCIpTy7uh
— ガルシア@複眼とベルト描き込むマン (@garcia1053) April 14, 2018
これまで何度かブログでも鉛筆絵の制作過程は載せていますし、練り消しについても確か数回触れていたはず。
それでも今回練り消しをメインに取り上げた理由は、このアイテムの重要性を確認したかったからです。いわば自分の為。
①消せる。
まず絵を描く上で画材がどうこうという話すら、デジ絵が多い今あまり聞かないかもしれませんが、絵において一度描いたものを消せるというのはかなり特殊な能力だったりします。
描いては消してを繰り返すデッサンや下書きでは、消すという行為を前提として描き込むもの。加えて上画像のような「こすって消す」消しゴムでは紙が毛羽立ち傷むというのを避ける為に「叩いて消す」練り消しがよく採用されます。まぁ自分は併用してましたが
ちなみに木炭デッサンの消しゴム要員・食パンですが、自分的にはあまり使わず(制作中腹減るし)。油分が多いものは使えないしめっちゃ消えるかと言われるとそこまででもなく必然性に欠けるというのが体感です。
②グラデーションを作れる。
個人的にはこれが一番大きいんですが、練り消しは慣れると息をするのと近い難易度でグラデーションを作れるツールになり得ます。デジ絵における消しゴムもこういった役割の方が多いのかなと勝手に想像。
線でなく面で塗る際、鉛筆の力加減だけでグラデーションを表現するのは正直たるいです。でも均等に面で塗った後モチーフに合わせてトントンと消してやるだけで何かそれっぽくなります。
タッチを利用したデッサンでも適当なタイミングで練り消しを使えば「何か美術っぽい!(?)」と思える絵が描けるはず。
一番身近なアナログ画材である鉛筆が一番身近にしているのが練り消しだったりします。
③消え過ぎない。
①と②は文字だけ追っても正直「いや普通の消しゴムでも出来そうじゃない?」と言われそうなんですが、消す度合いを自分の匙加減で自在に変えられるのが真骨頂だと思います。いわば消し過ぎという失敗が減る。
②のグラデーションについてもこの消え過ぎない様に調節が出来るからこそ。何より、その調整をするのが自分の体なので慣れれば人から見て気付かれないレベルの繊細な仕事が出来たり。
デジ絵でも同様に繊細な仕事は出来ると思いますが、PCやタブレットと言った仲介アイテムが存在しない分慣れるまでのハードルが低いです。しかし、デジ絵で出来なけりゃアナログでやれ、というのではなく、まずアナログでもやってみてからデジ絵だとどういう原理で同じ作業が出来るのか考える機会にしてみては如何?という感じです。
お題箱よりミレゴジです
— ガルシア@複眼とベルト描き込むマン (@garcia1053) December 27, 2018
小さく描いたとはいえ1時間以内に収まったのでやろうと思えば簡略化出来るんす、きっと… pic.twitter.com/GTEvLr8HXy
ちなみに自分は何度か練り消しを使わず簡単な鉛筆絵を描く機会がありましたが、めっちゃイライラします。MONO消しだけでは無理。
そんなわけで、練り消しの話でした。
消せる、グラデーションを作れる、そしてそれらを可能にする調節能力の高さ。
この3点が鉛筆絵における練り消しの優位点ですというまぁまとめればどうってことない内容でしたが、それらを理解して使いこなせば凄まじい相棒となり得るということ。
最後になりますが、この記事を書くきっかけになった台詞を。
「ちょっとずつなんだ ほんの少しの力でな…何回もたたくんだ…SOSのモールス信号打つみてーにな…」
「ちょこっとずつ指でたたくんだぜ ちょこっとずつでも何回もたたけば固定されてるとこに『力』はどんどんたまっていくからな」
今見てるアニメに影響されるなんて単純なヤツ…( ˘ω˘ )
と思いつつ、ここまで練り消しの使い方を的確に表現した台詞は初めて聞きました。
鉛筆デッサンを勉強されている方もこれを思い出しながらサーレーの如くコンコントントンと練り消しを使ってみては如何でしょう
それでは、また。